魅せられてbyジュディオングにどこまで学べるのか?

伊豆で僕達が住んでいる家は、作家でヒプノセラピー界の草分け、また漫画家・松本大洋さんのお父さんでもある、松本東洋さんのご両親が、30何年か前に建てた家。東洋さんや松本くらさんの勧めもあり、何年か考えた後のおととしの夏、僕らは東京から伊豆高原に越してきた。

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リビングの掘りごたつからは、海が見える。
でもそんなには見えない。
空はよくみえる。

東洋さんいわく「昔は海が一望だった」

10何年か前に、海と家の間に小さなホテルができた。この辺りは建物の高さの制限がつよめだから、そんなに大きな建物は建たないけど、それでもこのエリアでは、けっこう大きめの建物。

美しい海岸線の景色の前で、ちょっと大きめに立ちふさがるように、そのホテルはある。少なくとも時々、僕にはそう見える。

気がつくと、いつのまにか海じゃなくて、ホテルの背中に見いっている。

「なかったらいいのに」
「あのホテルからは、あの美しい景色が観れてるんだな」

そう思うのがいやで、
あまり海のほうをみないようにしていた。
はじめは無意識に。
そしていつも、空をみていた。

僕はある時、他の場所からなら、あの海岸線がみれることを知ったんだ。この家の中でも。

でもそこはたまたま玄関で、落ち着いて、座れる場所じゃなかった。

僕が動いても、動かなくても

あの海岸線は、そこにある。そして美しい。きっといつまでもと願う。

ホテルも一所懸命、営業を続けていく。すごく流行ってるから、いいホテルなんだろうな。

それにあらためて気づいたら、素直に海を観れるようになってきた。だといいなと思う。

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今年もまた、暖かくなったら、あの海を泳ごう。あの浜で眠ろう。